「ウラタチ」の変貌ぶりが凄まじい。新たな施設がオープンする横で別の工事が始まるという光景は、一過性のブームではなく新たなカルチャーの誕生を感じさせる。原動力の主役は、グルメだ。素材や味、空間の個性に加え、イケメンも多い!というオマケ付き。そんな「ウラタチ」の真骨頂を体験できる忘・新年会シーズンがやってくる。今年のキーワードはイタリアン。まずは、注目のシェフふたりに“ウラタチ・イタリアン”の今とその魅力について訊いた。
アレッタ宮崎山形屋店 料理長
1980年生まれ。日章学園調理課卒業後、フェニックスリゾート洋食部で料理の基礎を学ぶ。『シェラトン』でイタリアンの魅力に惹かれ、『宮崎観光ホテル』ではレストランの料理長を務めた。イタリアンではソースにこだわったオリジナリティ溢れる料理を目指す。
レストランhiraki シェフ
1973年生まれ。料理人を志し大学を中退。『日本料理 和心 うめ田』で和食を学び、『リストランテ カノビアーノ』(ホテル雅叙園東京)の植竹隆政シェフが監修する『リストランテ ステッサ カノビアーノ』で腕を磨く。イタリアンと和の融合を基本に、素材の味を活かした料理を探究する。
おふたりは、以前からお知り合いだとお聞きしました。そのエピソードと、イタリアンとの出会いを教えてください。
福永崇志さん(以下福永) 以前僕がやっていたレストラン『ミツバチ』に内田さんがお客でよくいらしてくれて。爽やかな青年って感じでしたね。
内田浩嗣さん(以下内田) 当時は、しっかり酔わせていただきました(笑)。福永さんの作るイタリアンは、一口味わうと次の一口が欲しくなる、理想的な味。ワインにも良く合うし、だから止まらなくなるし、帰れなくなるんです(笑)。
福永 ありがとうございます。それにしても「ウラタチ」って意外とイタリアンが多くないですか。
内田 確かにそうですね。それに、「ウラタチ」にあるイタリアンってそれぞれの個性が立っているように感じます。福永さんがシェフを務める『レストランhiraki』も、素材重視のイタリアン和食として話題になってますよね。
福永 実は僕は和食出身で、素材の活かし方はその頃に徹底して仕込まれました。師匠からいただいた「味の勉強に終わりはない。料理人としてあたり前のことが当たり前にできるようになりなさい」という言葉は、今も僕の支えになっています。
内田 アレッタではイタリアンをはじめ世界中の様々な料理を提供していますが、実は僕も最初は和食なんです。出汁の取り方や魚の捌き方など、基本を叩き込まれました。イタリアンはその後の『シェラトン』で出会いました。当時お世話になったシェフがタリアータを披露してくれたのですが、これが衝撃的に美味しくて。イタリアン=インパクトのある味という僕なりの料理観は、その時に生まれたものです。
福永 僕がイタリアンを志すきっかけとなった一品は、『リストランテ カノビアーノ』の冷製カッペリーニ。自然派イタリアンを代表する植竹隆政シェフのスペシャリテで、洋食を学びたいという僕の熱意に応えて作ってくださったのですが、イタリアンってこんなに旨いのかって、思い知らされました。見た目はシンプルですが、基本が徹底していないと出せない美味しさ。同時に、食材や味付けなど、イタリアンには和食にも通ずるカルチャーがあると感じました。技を盗むなどの小手先のレベルではなく、本腰を入れて学ばなくては自分のものにならないと決心させてくれた出会いでした。そうしてたどり着いたのが、素材を重視した〝イタリアン和食〟です。かといって、カテゴリーに囚われたくはない。お客様がノンジャンルと感じればそうだろうし、イタリアンだと思えばそうだろうし。料理人は美味しいものを作るだけ。答えはお客様の中にしか
ありませんから。
内田 素材の持ち味を活かすために僕が重視しているのが、ソース作り。ズーコ(肉から取った出汁)やカルネ(肉)のソースを使い、素材から別の味を引き出したり、余韻に華やかさをプラスします。それは、単純に味を濃くするとか余計なものを加えるとかの発想ではなく、彩りを添えるというイメージ。これは、フレンチをはじめいろんなホテルで様々なジャンルの料理を学ぶうちに自然と備わった、僕だけの感覚だと思います。その感覚に改めて気付かせてくれたのが、冒頭でもお話しした「ウラタチ」のイタリアンたちです。個性的で力があって、お洒落で優雅。そんなイタリアンが周りにいっぱいあったら、どんな凄腕のシェフだって自分自身のイタリアンと真正面から向き合わずにはいられなくなります(笑)。
「ウラタチ」に何故、魅力的なイタリアンが集まっているのでしょうか。おふたりの考えは?
福永 料理のスタイルも店の雰囲気もそれぞれ。本当にいろんなイタリアンがあります。伝統的なイタリアンを提供する『イル・ソリーゾ』さんや盛り付けも華やかな『ハル』さん、ピッツァにとことんこだわった『アッカペッラ』さんなど、「ウラタチ」にあるイタリアンは、それぞれに奥が深いし、質が高い。料理人目線で言うと、良いイタリアンが出店できる環境が整ったのが、一つの理由だと思います。顕著な例が、生産者の変化です。数年前まで東京の築地など遠方から取り寄せなければ揃わなかったような食材が、宮崎でも手に入るようになりました。素材を活かすイタリアンにとっては、力強い味方を得たも同然です。僕は今も自分で良い食材を探し回っていますが、近頃は生産者の方から「こんな野菜作ったんで試してください」とプレゼンされたり、「今、必要な食材はなんですか、一緒に作りませんか」というリクエストまでいただくようになった。人の意識が変わると、街の質が変わる。「ウラタチ」はその好例だと思います。
内田 一方で変わらないのが、宮崎の県民性ですよね。陽気で明るい気質は、洋食に喩えるならイタリアン。堅苦しいフレンチではなく、気軽に楽しめるカジュアルさが、悠々とした宮崎のムードにマッチしている。そんなイタリアンが集中している「ウラタチ」は、新たなグルメシーンを生み出す舞台になっている、そう僕は見ています。
以前と今の「ウラタチ」の印象、そして、これから「ウラタチ」でやってみたい事を教えてください。
福永 昔からこの界隈を知る人間の一人として、今の賑わいぶりは感慨深いものがあります。かつてア
パレルを中心に盛り上がっていたバブル前夜の頃は、本当に華やかでしたから。でも、すぐにブームは去り、シャッター街となってしまった。
内田 デザイナーズブランドが流行った頃は、僕も貯金を握りしめて足繁く通っていました(笑)。だから人通りのない頃は、余計に暗く感じたものです。山形屋新館の登場も変化の兆しでしょうし、他所にはない魅力のある店がそれに続くように現れ、今の賑わいに繋がったのではないでしょうか。
福永 「ウラタチ」に出店する前は、そこまでの人通りはないと踏んでましたが、見事に裏切られました。今は逆に期待が高まり過ぎて、「ウラタチ」のポテンシャルはこんなものではない、と思ったりもします。なんとなく流れで利用する店ではなく、美味しいものを食べに行こうと目的をもって来てもらえる店にしたい。そのためには、自分のイタリアンを追求するしかないと思っています。
内田 僕も同じです。自分のイタリアンとは何かを意識しながら、福永さん含め「ウラタチ」のイタリアンの皆さんに負けないよう、頑張りたいですね。アレッタでいえば、忘・新年会シーズンのイタリアフェア。素材にもソースにもとことんこだわった、言わば内田流のインパクトのあるイタリアンをやるつもりです。
福永 これは、僕も負けてられませんね。
内田 あと、イベントもやりたいですね。「ウラタチ」のイタリアンが集まって腕を競うグルメイベントなんかがあったら、みなさん燃えると思いません?
福永 いいですね。ぜひ、内田さんが企画してください(笑)。
おふたりは、以前からお知り合いだとお聞きしました。そのエピソードと、イタリアンとの出会いを教えてください。
福永崇志さん(以下福永) 以前僕がやっていたレストラン『ミツバチ』に内田さんがお客でよくいらしてくれて。爽やかな青年って感じでしたね。
内田浩嗣さん(以下内田) 当時は、しっかり酔わせていただきました(笑)。福永さんの作るイタリアンは、一口味わうと次の一口が欲しくなる、理想的な味。ワインにも良く合うし、だから止まらなくなるし、帰れなくなるんです(笑)。
福永 ありがとうございます。それにしても「ウラタチ」って意外とイタリアンが多くないですか。
内田 確かにそうですね。それに、「ウラタチ」にあるイタリアンってそれぞれの個性が立っているように感じます。福永さんがシェフを務める『レストランhiraki』も、素材重視のイタリアン和食として話題になってますよね。
福永 実は僕は和食出身で、素材の活かし方はその頃に徹底して仕込まれました。師匠からいただいた「味の勉強に終わりはない。料理人としてあたり前のことが当たり前にできるようになりなさい」という言葉は、今も僕の支えになっています。
内田 アレッタではイタリアンをはじめ世界中の様々な料理を提供していますが、実は僕も最初は和食なんです。出汁の取り方や魚の捌き方など、基本を叩き込まれました。イタリアンはその後の『シェラトン』で出会いました。当時お世話になったシェフがタリアータを披露してくれたのですが、これが衝撃的に美味しくて。イタリアン=インパクトのある味という僕なりの料理観は、その時に生まれたものです。
福永 僕がイタリアンを志すきっかけとなった一品は、『リストランテ カノビアーノ』の冷製カッペリーニ。自然派イタリアンを代表する植竹隆政シェフのスペシャリテで、洋食を学びたいという僕の熱意に応えて作ってくださったのですが、イタリアンってこんなに旨いのかって、思い知らされました。見た目はシンプルですが、基本が徹底していないと出せない美味しさ。同時に、食材や味付けなど、イタリアンには和食にも通ずるカルチャーがあると感じました。技を盗むなどの小手先のレベルではなく、本腰を入れて学ばなくては自分のものにならないと決心させてくれた出会いでした。そうしてたどり着いたのが、素材を重視した〝イタリアン和食〟です。かといって、カテゴリーに囚われたくはない。お客様がノンジャンルと感じればそうだろうし、イタリアンだと思えばそうだろうし。料理人は美味しいものを作るだけ。答えはお客様の中にしかありませんから。
内田 素材の持ち味を活かすために僕が重視しているのが、ソース作り。ズーコ(肉から取った出汁)やカルネ(肉)のソースを使い、素材から別の味を引き出したり、余韻に華やかさをプラスします。それは、単純に味を濃くするとか余計なものを加えるとかの発想ではなく、彩りを添えるというイメージ。これは、フレンチをはじめいろんなホテルで様々なジャンルの料理を学ぶうちに自然と備わった、僕だけの感覚だと思います。その感覚に改めて気付かせてくれたのが、冒頭でもお話しした「ウラタチ」のイタリアンたちです。個性的で力があって、お洒落で優雅。そんなイタリアンが周りにいっぱいあったら、どんな凄腕のシェフだって自分自身のイタリアンと真正面から向き合わずにはいられなくなります(笑)。
「ウラタチ」に何故、魅力的なイタリアンが集まっているのでしょうか。おふたりの考えは?
福永 料理のスタイルも店の雰囲気もそれぞれ。本当にいろんなイタリアンがあります。伝統的なイタリアンを提供する『イル・ソリーゾ』さんや盛り付けも華やかな『ハル』さん、ピッツァにとことんこだわった『アッカペッラ』さんなど、「ウラタチ」にあるイタリアンは、それぞれに奥が深いし、質が高い。料理人目線で言うと、良いイタリアンが出店できる環境が整ったのが、一つの理由だと思います。顕著な例が、生産者の変化です。数年前まで東京の築地など遠方から取り寄せなければ揃わなかったような食材が、宮崎でも手に入るようになりました。素材を活かすイタリアンにとっては、力強い味方を得たも同然です。僕は今も自分で良い食材を探し回っていますが、近頃は生産者の方から「こんな野菜作ったんで試してください」とプレゼンされたり、「今、必要な食材はなんですか、一緒に作りませんか」というリクエストまでいただくようになった。人の意識が変わると、街の質が変わる。「ウラタチ」はその好例だと思います。
内田 一方で変わらないのが、宮崎の県民性ですよね。陽気で明るい気質は、洋食に喩えるならイタリアン。堅苦しいフレンチではなく、気軽に楽しめるカジュアルさが、悠々とした宮崎のムードにマッチしている。そんなイタリアンが集中している「ウラタチ」は、新たなグルメシーンを生み出す舞台になっている、そう僕は見ています。
以前と今の「ウラタチ」の印象、そして、これから「ウラタチ」でやってみたい事を教えてください。
福永 昔からこの界隈を知る人間の一人として、今の賑わいぶりは感慨深いものがあります。かつてアパレルを中心に盛り上がっていたバブル前夜の頃は、本当に華やかでしたから。でも、すぐにブームは去り、シャッター街となってしまった。
内田 デザイナーズブランドが流行った頃は、僕も貯金を握りしめて足繁く通っていました(笑)。だから人通りのない頃は、余計に暗く感じたものです。山形屋新館の登場も変化の兆しでしょうし、他所にはない魅力のある店がそれに続くように現れ、今の賑わいに繋がったのではないでしょうか。
福永 「ウラタチ」に出店する前は、そこまでの人通りはないと踏んでましたが、見事に裏切られました。今は逆に期待が高まり過ぎて、「ウラタチ」のポテンシャルはこんなものではない、と思ったりもします。なんとなく流れで利用する店ではなく、美味しいものを食べに行こうと目的をもって来てもらえる店にしたい。そのためには、自分のイタリアンを追求するしかないと思っています。
内田 僕も同じです。自分のイタリアンとは何かを意識しながら、福永さん含め「ウラタチ」のイタリアンの皆さんに負けないよう、頑張りたいですね。アレッタでいえば、忘・新年会シーズンのイタリアフェア。素材にもソースにもとことんこだわった、言わば内田流のインパクトのあるイタリアンをやるつもりです。
福永 これは、僕も負けてられませんね。
内田 あと、イベントもやりたいですね。「ウラタチ」のイタリアンが集まって腕を競うグルメイベントなんかがあったら、みなさん燃えると思いません?
福永 いいですね。ぜひ、内田さんが企画してください(笑)。
レストランhiraki
食べログの「ピザ百名店」にも選出される人気店『STESSA』の姉妹店として、昨年末、併設するカフェ『STAND STESSA』とともにオープン。モットーは素材重視。「甘味が溶け出すから野菜は水にさらさない」など、シェフの料理哲学に貫かれた料理は、人工的な旨味に疲れた舌にとって癒やしとも言える感動の味わい。
住所:宮崎市橘通東3-4-23
電話:0985-33-9400
営業時間:11時30分~15時/18時~23時(OS22時)
定休日:月曜、第1・3火曜
街中だったら、みんなが集まりやすく、遅れての参加者にも場所が分かりやすい。また、二次会の会場選びにも困りません!
例えば若い人はガッツリ食べれて、お酒好きの上司はつまみ系のお料理でお酒がすすむなど、参加者全員が喜ぶ料理が必要不可欠!
女性にとってデザートは料理の要。とはいえ、デザートアピールのお店が少ないのが現状。デザートNG=幹事NGのイメージダウンを避けるために、事前のリサーチで株を上げよう!
定番のドリンクはもちろん、カクテルなどが充実した飲み放題で女性ウケを狙いましょう。また、飲めない人も割り勘負けしないようにノンアルコールドリンクの有無もチェック!
スカートの女性やブーツ等の靴を脱ぎたくないという女性、年配の方のことを考えると万人ウケするテーブル席が正解。個室対応も可能ならさらに正解。また座敷と違って注ぎ周りも簡単。セクハラ、パワハラの防止にも◎!
みんなが都合の良い日を選ぶのは一苦労。せっかくいいお店が見つかっても、予約が取れないことには意味がない。だからこそ、キーマンへのヒアリングを経て、日程だけは早めに決めて予約をしましょう!
パーティーを一気に盛り上げる話題のグルメ『UFOフォンデュ』をアレンジした『やわらかミラノカツのUFOフォンデュ鍋』が、数量限定で登場。濃厚チーズソースの『ビアンコ』、ピリ辛アラビアータソースの『ロッソ』、そして料理長イチオシの爽やかバジルソースの『ヴェルデ』の3種類からお好みで選べます。具材のミラノ風カツレツは、贅沢にも豚ロースの芯だけを使い、香草入りの生パン粉をまぶして最後に焼いて仕上げるというこだわりようで、ソースとの相性も抜群。1つの鍋が6名様分なので、例えば18名様の場合だと、3種類全ての味をお楽しみいただくことも出来ます。ただし、1日60名様限定。ご予約はお早めに。
「イケメンシェフを眺望する特等席は、厨房を見渡せるカウンター。特に向かって左から2番目はまさにかぶり付き席。最高ですよ」と、ある居酒屋の女性スタッフが耳打ちしてくれた通りの席に座ると、目の前にイケメンが!!お名前は、永井さん。イタリアンをベースにフレンチやスパニッシュ、果ては和食の技を駆使して旨い料理を楽しませてくれると評判の店、『タローズ』のオーナーシェフです。さて、私はパティシエなので、今回登場するイケメンみんなを、デザートに喩えたいと思います。永井さんは、コーヒー味のパンナコッタでキマリです。深煎りしたコーヒー豆の苦味と濃厚なクリームのマリアージュは、一目、いや一口で心を魅了する美味しさ。タローさん、素敵です。
タローズ
住所:宮崎市橘通東3-5-29 みとよビル1階
電話:0985-74-5949
営業時間:18時〜23時(料理OS22時/ドリンクOS22時30分)
定休日:月曜
ウラタチVol.4が完成間近だ。年二回の発行だから2年が過ぎたことになる。「見たことあるよ~」という声も聞くようになったが、想定したモノとは随分と違う気もする。(苦笑)
郊外にショッピングモールができ、空洞化が進む中心地に元気を取り戻したいと、新館の増床を進めていた当時の山形屋社長から、「起爆剤になるレストランを」と声を掛けて頂き、縁もゆかりもなかった宮崎にアレッタを出店して13年が過ぎた。門司港ホテルやイル・パラッツォの開発で培ったノウハウを宮崎でも活かして欲しいと期待してもらったが、気が付くと沢山の刺激を受けたのは私たちの方だった。宮崎の自然、食材、人、等々の恩恵を受けながら事業を続けられていることに感謝しかない。
そんな街に少しでも恩返しが出来ればと“ウラタチ”の発行を決めたのはショッピングモールの大型増床リニューアルがきっかけであった。かつてはファッションタウンとして栄えた山形屋の裏手に広がる商店街は、シャッター通りとなって寂れた時期もあったが、ここ数年は個性的な小箱飲食店が増え、ちょっとしたグルメタウンになりつつあった。ニシタチとは違った大人の魅力に溢れたこのエリアを橘通りの裏側“ウラタチ”と名付け、より多くの人に知って貰えるよう発信を試みたが、簡単には認知は広がらないようだ。10年後には「今日はウラタチで飲まない」なんて声が聞けることが小生のささやかな夢である。
さて、今回のウラタチはイケメン特集とした。このエリアで食べ飲み歩きをする中で、ふとイケメンが多いことに気付いた。飲食店を流行らせるには女子を集めるに限る。女子を集めるにはイケメンが一番という何とも単純すぎる発想だが、意外にこういう簡単なことがヒットを生んだりする。旨い飯とイケメン、これ以上女心をくすぐるアイテムがあるだろうか。この飛び道具でウラタチが少しでも広まることを密かに狙っている。
そして最後にご紹介するのは、ここ「WONDER 3 by THREE」。以前から気になりつつ入り辛過ぎて素通りしていたお店だ。ブティックを改装したであろうこのお店、前面ガラス張りでスケスケ、更に玄関に異常にお洒落なラグが敷いてあり、只者でない雰囲気を醸し出している。取材の為、意を決して入ってみるが誰もいない。店の奥に声を掛けると手前のドデカイマックのモニター越しに藤田嗣治ばりのおじさんが突然顔を出しびっくらこいてしまった。イケメン探しをしていたので、Uターンして帰ろうかと思ったが時すでに遅く、取り合えずカウンターに座り一杯飲むことにした。デザイン事務所のようなモダンな空間、個性的なオーナーが醸し出す独特の雰囲気、手書きのイラスト付きワインメニューの束、今までの宮崎にはなかった世界観だ。思わず話が弾み、編集後記でご紹介することにした。今宵もまた宮崎の出会いに感謝の宴を楽しんでしまった。ウラタチに乾杯!
株式会社アレッタファインレストランズ
代表取締役 葛和伸隆
[STAFF]
Publisher Nobutaka Kuzuwa
Director Hidenori Yoshida
Photographer Tsuneharu Doi
Copywriter Saburo Nibun
Designer Hidemasa Yoshino