クメール料理を知ってますか?

訪れた場所:カンボジア

▲アンコールトムの南大門

 タイ、ベトナム、シンガポールに続いて東南アジア4ヶ国目のカンボジアにやってきました。郷土料理のクメール料理は、周辺の中国やタイ、ベトナムなどの影響を受けて、ココナッツミルクやハーブ、スパイスを多用した、甘酸っぱくマイルドな味わいが特徴のよう。日本ではまだまだ馴染みのないカンボジア料理、どんな出会いが待っているのか楽しみです。

シェムリアップで初アモック!

▲アンコールワットの日の出

 カンボジア北西部にあるシェムリアップは世界遺産のアンコール遺跡群で有名な街。中でも12世紀に建てられたヒンドゥー教寺院の「アンコールワット」は、クメール建築の最高傑作で、カンボジア国旗にも描かれる国の象徴です。
 そんなアンコールワットで、日の出を楽しもうと早朝ホテルを出発。その後もバイヨン寺院やアンコールトムなどの遺跡を巡り、ようやくランチタイム。楽しみにしていた、カンボジアの名物料理アモックをいただきます。

▲カンボジアの国民食 アモック

 アモックは国民食と言われるほどカンボジアではポピュラーなお料理で、バナナの葉で包んで蒸し上げる調理法を意味します。実際には鶏や豚、牛など、さまざまな種類がありますが、一般的には人気がある魚のアモックを指すことが多いとのこと。たいていは雷魚など白身の淡水魚がメインの具として使われるようです。
 日本ではあまり使われない生姜科の香辛料ガランガルやカファライム(コブミカン)などのハーブ、ナンプラー特有の風味がたまらない一品で、見た目はほぼココナッツカレー。ちょっと違うのは卵とじ風になっていること。ご飯にかけて食べますが、カレーの香りが食欲をそそり、ホロホロのお魚に甘めのソースがよく合って美味しいです。地元で大人気なのも頷けます。

遺跡内のローカル食堂も素敵!

 翌日はプレアヴィヒア寺院に行く予定でしたが、タイとの新たな軍事衝突が発生し、危険とのことで取り止めに。代わりにアンコール王朝発祥の地とされる聖なる山「クーレン山」へ向かいます。崖の展望台からの壮観な景色には感動しましたが、手摺とか全く無いのがカンボジア風で身が竦みました。

▲プノンクーレン国立公園内の崖の展望台

▲国立公園内の滝

▲プラサット・プラム

 千本リンガと呼ばれる川底の彫刻や巨大な涅槃仏がある「ワット・プレア・アン・トム寺院」などの巡礼地をまわった後は、10世紀前半にクメール王国の首都として栄えたコーケーに。ジャングルに点在する約90の寺院からなる遺跡群はユネスコ世界遺産にも登録されていて、特にピラミッド型寺院「プラサット・トム」は有名。カンボジアに来たら是非寄ってみたかったところです。

▲聖なる山の頂上、巨大岩で作られた涅槃像

▲ローカル食堂

 お待ちかねのお昼はコーケー遺跡群の中にあるローカル感漂うお店でいただきました。テントというには大きく、柱もしっかりしていますが床は土のまま。なかなかのワイルドな仕様のお店です。
 カンボジア風のお好み焼き「バインチャエウ」やスープ、そしてメインはカンボジアの代表的な牛肉料理「ロックラック」をいただきました。サイコロ状の牛肉を使うのが一般的ですが、こちらは食べやすい薄切り。これを炒めてオイスターソースや醤油などで甘辛く味付けされたお料理です。ベトナムの植民地時代に伝わった「ボー・ロック・ラック」が起源とされていますが、カンボジア流はライム果汁に塩、そして胡椒がたっぷり入ったソースを付けて食べるのが特徴的。さっぱりとした中に胡椒のパンチが効いていて美味いです。これは日本人にも好まれそう。新メニューになるかなぁ⁈

▲バインチャエウ

▲ロックラック

最後の晩餐はスタイリッシュに

▲お水祭りで賑わうシェムリアップ川沿い

 カンボジアの最終日は、雨季の終わりと乾季の始まりを祝い、水の神に感謝するカンボジア最大のお祭り「お水祭り」が開催されていました。シェムリアップ川沿いに沢山の屋台が並び、物凄い人の多さ。そんな喧騒を離れて川沿いのスタイリッシュなレストラン「マリス」にて晩御飯です。伝統的な家庭の味をベースに、フレンチの要素を取り入れた高級クメール料理店で、アンコール・ワット遺跡をモチーフにしたデザインと高い天井、広い空間が魅力的です。

 この店のスペシャリテの一つ「ロイヤル・マック・ミー」は印象に残った一品。カンボジア王宮に由来する伝統的な麺料理らしく、カリカリに揚げた麺に、ハーブとスパイスをすり潰して作った万能ペースト”クルーン”でマリネした豚肉、野菜などを和えた風味豊かな前菜です。スタッフがテーブル横で混ぜ合わせて仕上げてくれるスタイルもいい感じです。

▲マリス・レストラン

▲王宮伝来、ロイヤル・マック・ミー

▲テーブルで仕上げ

▲カンポットガニの炒飯

 カンポットガニの炒飯も、また美味しかった。南部のカンポットで獲れた新鮮なカニの茹で汁で炒めた炒飯は、コブミカンの風味とカニの旨みが詰まっていて食べ応えありです。

 伝統的なカンボジア料理を現代風にアレンジしたお料理はどれも食べやすく美味しいし、加えて、雰囲気もサービスも良くて大満足の時間を過ごせました。人気の観光地のオールドマーケットやパブストリートからも徒歩圏内にあり、川沿いをブラブラ散歩しながら向かうのも良い感じ。是非お薦めしたいレストランです。

また訪れたくなる場所

 カンボジア初訪問の旅は、シェムリアップでアンコール遺跡群を巡り、国民食アモックを味わうところから始まりました。翌日はクーレン山やコーケー遺跡群を訪れ、ローカル食堂で郷土料理のバインチャエウやロックラックを堪能。最終日は「マリス」で高級クメール料理を楽しみました。景色も食も存分に満喫でき、また訪れたくなる旅となりました。明日はマレーシアに向かいます。

written by Nob2

20代からホテル、飲食サービス業に従事、福岡市のホテルイルパラッツォ、北九州市の門司港ホテル、札幌市のジャスマックプラザホテルなどの経営に携わる。2006年、ワールド・グルメ・バイキング宮崎山形屋店をオープンさせ話題に。2019年、全事業を売却しフリーのコンサルタントに。様々な国や地方の食文化を学びながら、モットーである、サービス業を通して「街を元気に、街の暮らしを豊かに」するを実践中。

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